日曜日に映画『ノア』を見に行ったが、まず驚いたのは
観客の多数がキリスト教徒だということがわかった。
普段の映画館の様子とは全然違う。
だらしない若者の姿やざわつきがなく、年配の大人たちが、
やけに静かに上映を待っている。
映画は聖書の記述とえらく違っていて、ハリウッドはついに
聖書の内容まで勝手に脚色してしまったのかと感心した。
放送作家か誰かが、この映画を見て、
「逆噴射家族のオヤジはノアだったのか」と気付いたらしい。
なるほど確かにわしの潜在意識下に「ノアの箱舟」があった
のかもしれない。
映画は人間の罪深さを、家族の内部にまで及んで、これでもか
と描いている。
神の罰は容赦ない。ノアはそれを知っている。
だが、ノア以外は誰も神の恐さを信じない。
都議会の女性蔑視ヤジ男・鈴木章浩を見ると、あらためて
神の人間に対する容赦ない厳しさを待望してしまう。
あの罪深い男に対して、これで罰は終わりなのだろうか?
ヤジ男・鈴木は尖閣に上陸して、愛国者を気どっている。
だが晩婚化・少子化という日本の危機に対して、
本気で考える気は全然ない。
「女がさっさと結婚すればいいだけ」としか考えてない。
塩村議員に対する野次の言い訳も、まだ悔い改めていないし、
問題の核心がわかっていないことがバレバレだ。
「誹謗するためではなかった。早く結婚してほしかった」
と言い訳している。
なんだこれは?
ほとんどアホだ。
「早く結婚してほしかった」からヤジを飛ばしたらしい。
そんなものは人の勝手だ。
親戚でもないくせに、余計な嘘の心配をするな!
あきれ果てる頭の悪さか、あるいはモノを考えていないのか?
一度は記者たちに「寝耳に水」ととぼけて嘘を言い、
さらに犯人は議員辞職すべきとまで言っている。
だが逃げられなくなって、謝罪したら、議員は続けると言う。
その上、他のヤジ議員たちの名前は隠し通すつもりだ。
罪の上に、罪を重ね、まだ罪を償う気もない。
NHKの報道を見ると、鈴木は「自分が早く結婚すればいいん
じゃないか」とヤジり、その直後誰かが「独身らしいぞ」と
言っている。
「まずは自分が産めよ」「子供を産めないのか」
「子供もいないのに」等々のヤジを放った議員が他にもいるが、
そいつらは黙って嵐が通り過ぎるのを待つつもりだ。
自民党員もそれを容認している。
人間は本当に罪深い。
こんな連中が、「子育て支援の充実」とか「女性が働きやすい
社会の充実」とか政策に掲げているのだ。
ただ女性票を取りこむためだけに。
神がいれば許すはずのない人間たちだ。
大洪水で人間を滅ぼすという計画は、すごく魅力的である。